校長の言葉(令和元年11月)

明日から師走です。今年も紅葉の色づきは去年同様あまりよくなかったように思います。近年は四季のメリハリがあまり感じられず、あっという間の短い春・秋と、異常に暑い夏と暖冬傾向の冬、というのが定番になってきたようで残念です。

さて、今月の部活動のトピックは放送部の活躍でしょう。10日(日)に行われた「第32回愛知県高等学校総合文化祭放送部門県大会」において、「オーディオピクチャー」部門で優勝しました。その結果、来年度高知県で開催される全国総合文化祭への出場が決まりました。全国大会出場です! 昨年は惜しくも2位で全国大会出場はかないませんでしたが、今年はその雪辱を果たしました。
「オーディオピクチャー」部門とはラジオ番組に写真を加えた作品です。内容は尾張の木魚職人を取材したドキュメンタリー作品です。実は一宮市は木魚の生産日本一だそうです。職人さんは全国に10名ほどで、しかも若い後継者はほとんどいないとのこと。そんな事実をこの作品で初めて教えてもらいました。

14日(木)に1年生は地元の小中学生と連携して「朝日連区クリーン作戦」に参加しました。近隣の6か所の神社や公園の清掃活動に取り組みました。冷たく強い伊吹颪(おろし)の吹く中、しっかりと地域に貢献してくれました。

16日(土)には中学生向けの学校説明会を行いました。当日の参加者は66名。しっかりと尾西高校を見て、聞いて、感じてもらえたものと思います。
同日には一宮駅のiビルで「県立学校 魅力発信フェスタ」も開催されました。尾中地区の県立学校13校がシビックテラスに展示ブースを設け、大会議室でプレゼンを行いました。こちらでは、8月のアートフェスタでも活躍したJRC部2年のAさんとIさんがまたまた大活躍をしてくれました。
次回の学校説明会は12月7日(土)の開催です。また、たくさんの人に参加してもらえることを期待しています。

「文化の秋」です。18日(月)の芸術鑑賞会では、劇団チームパフォーマンスラボの演劇「DEARウソつきの『私』」を鑑賞しました。ノンバーバル・パフォーマンスという、ほとんどセリフのないお芝居です。教室で「仮面」をかぶり「キャラ」を演じる少女「私」。そんな「私」がある日不思議な世界に迷い込みます。ジャグリングを繰り広げる謎の登場人物たちとの交流で、少女は「仮面」をとってありのままの自分を肯定すればよいのだ、と気がつきます。
このお芝居で、生徒は何を感じ、何を考えてくれたのか。教室の「空気」が変化することを期待しています。

29日(金)に刈谷市総合文化センターで、県下の高校国語の先生方の研究大会を開催しました。講師としてお招きした、劇作家・演出家であり、現在大阪大学COデザインセンターの特任教授もお務めの、平田オリザ先生の講演が刺激的でした。
これから求められる「学力」は「学んだ力」ではなく、「学ぶ力」である。そうした「学力」は自制心や意欲や忍耐力といった「非認知スキル」を高めることで高くなる。また、「身体的文化資本」とでも言うべき、センスやマナー、コミュニケーション能力、美的感覚、感性、味覚を育ててほしい。これらは本物やいい物を味わわせることでしか身につかず、20代にはできあがる。そして、経済格差以上に見えにくい「文化の格差」となって、その子の未来に影響する、とのことでした。
教育に携わる者として、これは何とかせねば、との思いを強くしました。

令和元年も残りひと月。祝賀気分も収まり、「日常」となってきました。まずはこの1年をしっかりと締めくくりたいと思います。

令和元年11月30日    校長  三 浦 治 夫